自動車に乗る方にとって任意保険は絶対に入っておくべきものですが、その中でも弁護士特約というオプションを使った体験を書いていきます。
僕の場合 弁護士特約は安く入れるし、何かあった時には役に立つだろうくらいに思って入っていました。
でも実際は、弁護士特約のオプションに加入してから10年くらい経ちますが、使った事はありませんでした。
しかし、2021.3に人身事故に遭い 全治2ヶ月のむちうちで通院した際の慰謝料が安くて、納得できずに弁護士特約を使用しました。
その体験を踏まえて、弁護士特約は必要かどうかを見ていきましょう!
| どんな事故だったのか
どんな事故だったのかというと、信号待ちで高齢者の軽自動車に追突されて、これがきっかけで2ヶ月の通院をした事故になります。
この事故の約1ヶ月前にも事故に遭って むちうちになっていたので、そんなにスピードが出ていない追突だったけどダメージがけっこうありました。
そのために通院日数は、事故から最後の通院までは72日でした。
相手の保険会社は 対応は悪くなかったんですが、途中で「2ヶ月までしか通院代は出せない」と言ってきて、治らなければ自費で通院してくれと言ってきました。
まあ、治らなくて通院する場合は その時点で弁護士特約を使おうと思っていました。
幸い、5月末までの通院でよくなったので それ以上は通院せずに、相手方の保険会社が送付してくる損害賠償額の内容を見ました。
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| 保険会社の慰謝料は?
まず慰謝料を見て思ったのが、2ヶ月以上も痛い思いをしたのに これでは安すぎるという事です。
損害賠償額の内容が下記の画像になります。
慰謝料の合計額は166200円で、通院交通費は家から近いので1020円になっています。
保険会社が提示する慰謝料は、自賠責基準の4300×2倍×通院日数になるようです。
僕の場合は、これに心労を考慮致しましてとあって プラス2万円となっています。
おそらくこれは、事故の相手が謝罪もしないで 被害者に怒鳴ってくるような人間で、事故の報告を受けた保険会社にも自分は悪くないと言っていて、保険会社も輩だと分かっていたからでしょう。
実際に2日後にようやく電話で謝罪をしてきました。
謝罪も「家内に怒られたから」など、反省もなにもない薄っぺらい謝罪だったけど、もう相手にしたくないので「補償さえちゃんとしてくれればいい」と言って早々に電話を切りました。
そんなわけで、慰謝料は心労もいれて166200になりました。
それと一緒に送付してくるのが、損害賠償に関する承諾書です。
当然、この慰謝料では納得できないので 弁護士特約を使うことにしました。
損害賠償に関する承諾書にサインをして送ってしまうと承諾したことになるので、弁護士特約を使う際はこれを送り返さないようにしてくださいね。
| 依頼の流れ
保険会社
依頼の流れですが、保険会社のオプションで入っている弁護士特約なので、まずは保険会社に連絡をします。
その際には、保険会社が「なぜ弁護士特約を使うのか?」と聞いてくるので、「辛い思いをしたのに慰謝料が安すぎる」などの回答をしておけば使わせてくれます。
弁護士は自分で依頼するか 保険会社の顧問弁護士にするかを聞かれたので、「保険会社の顧問弁護士に依頼します」と伝えました。
特に以前お世話になった弁護士はいなかったので、保険会社の顧問弁護士に任せましたが、きちんと対応してくれたので全く問題ないと思います。
逆に自分で探す方が面倒だし、いい弁護士に当たるか分からないので 保険会社の顧問弁護士の方が、今までたくさんの事故事案の対処をしているだろうからいいと思います。
実際に僕が担当してもらった弁護士の方は、丁寧な対応でしっかりと慰謝料の増額の提案をしてくれました。
僕の場合は、事故の担当者に連絡をした後に 弁護士特約の担当者から電話がかかってきて、後日 書類が送られてきました。
僕の入っている保険会社は JAだったんですが、弁護士選任報告書というものが送られてきて、これに必要事項を書いて返送します。
あとは弁護士紹介サービスの保険会社の担当者の連絡先や、利用の概要を書いたものが送られてきます。
これは弁護士特約を使用する際の費用の限度額ですが、弁護士費用が300万円までの 法律相談費用が10万円となっていて、担当者の方に聞いたら よっぽどの事ではない限り、これを超える事はないというので安心しました。
担当者の方の対応もかなりよかったです。
担当弁護士
担当弁護士の方ですが、まずは事務所の代表の方から電話連絡があってから、委任状と委任契約書と同意書が送られてきました。
これは委任状ですが、必要事項を記入して送付します。
こちらは委任契約書で、必要事項が書いています。
これは病院に対して、担当弁護士に治療状況についての説明や、診断書をみせても構わないという同意書になります。
これらの書類を送付して5日後に、担当弁護士から電話連絡があり 損害賠償請求案が届きました。
| 弁護士の慰謝料は?
弁護士基準の慰謝料ですが、 ネットで弁護士基準の 慰謝料のむちうち2ヶ月のところを見ると、36万円となっています。
あらかじめネットで調べていて、36万円くらいだろうなと思っていたんですが、担当弁護士の方が出してくれた 賠償請求案が届いたので見てみると、427999円と大幅にアップした慰謝料が記載されていました。
通院期間72日間の慰謝料としては427999円が適正な額みたいです。
この慰謝料なら納得のいく額なので、下記の回答書の送付して下さい の所にチェックを入れて送りました。
微修正がある場合は修正して下さい とありますが、特になかったのでチェックだけして送付しています。
| 実際の慰謝料は?
さて、実際の慰謝料ですが結果から言えば37万円でした。
賠償請求案の回答書を送付して、1週間半後に担当弁護士から電話連絡がありました。
その電話の内容は、相手の保険会社は37万円までしか出せないと言っていて、そのまま受けるか裁判をするかという事でした。
詳しく聞くと、裁判をしたら3ヶ月から半年かかって、慰謝料はプラス1万8千円になるだろうとの事でした。
今までの経験上で、プラス 1万8千円になると言っているので、間違いないだろうし 3ヶ月以上も待てないので37万円で承諾しました。
慰謝料は、まず担当弁護士の口座に振り込まれてから、僕の口座に振り込まれるみたいで 書類が送られてくるのを待ちました。
それから、すぐに銀行口座を記入する用紙が送られてきて、返送してから しばらくして入金があって、その入金をもって示談成立となりました。
一緒に送られてきた書類には、弁護士費用の明細もあったので 参考までに載せておきます。
僕は勝手な予想で もっと高いと思っていたんですが、79200円で これなら裁判をしても弁護士特約の300万円を超えないかなと思いました。
ネットに出ている弁護士基準では、むちうち通院2ヶ月の僕の場合なら36万円だったんですが、実際は37万円で 裁判をした場合は38万8千円くらいになるみたいなんで、ネットに出ている弁護士基準の慰謝料は正確でした。
| デメリットはあるの?
デメリットはないといってもいいくらいですが、強いて言うなら面倒だということです。
保険会社の担当者や、担当弁護士と何回かやりとりをして、書類もたくさん書いて返送しなければなりません。
でも、それに見合うだけの慰謝料アップが見込めます。
相手の保険会社は自賠責基準で慰謝料を出しますが、この弁護士基準の慰謝料が本来の適正な慰謝料だと思います。
なぜなら、裁判をした際の慰謝料に近いからです。
今回僕は、3ヶ月から半年かかると言われたんで 裁判をしなかったんですけど、長い期間待たされるのもデメリットですね。
こちらにも5割とか非がある場合は、保険会社は使えないと言うかもしれませんが、損害賠償請求権が認められる限り弁護士特約は使えるので、弁護士に相談するのがいいと思います。
| まとめ
僕は今回、慰謝料に納得できずに弁護士特約を使いましたが 、もちろん通院期間に納得できない場合も弁護士特約で解決できます。
法律相談費用が10万円に 弁護士費用が300万円までなので、早々オーバーすることはないので面倒くさいですが、必ず使うべきオプションだと思います。
何かあった時のために弁護士特約のオプションを付けて、使用しないでいる方も多数いるとは思いますが、事故こそ何かあった時で 保険会社は自賠責基準の慰謝料しか出してくれません。
そんな時こそ 正しく弁護士特約を使って、弁護士基準の適正な慰謝料をもらうべきだと思います。
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